こんにちは!中小企業診断士のマスミです。
今回のテーマはコミュニケーション手段についてです。
コミュニケーション手段てどういうこと?
コミュニケーション手段とは、メールや電話、直接会って話す、もしくはzoomなどのオンラインなど相手とコミュニケーションをとる方法のことです。
仕事をしていればみなさんどの方法も使っていると思いますが、意識的に使い分けをしていますか?
え?あんまり気にしたことなかった。メールでやりとりしたらうまく伝わらなくて電話したりしてたけど・・
そうですよね、もちろんどれでも良い場合もありますが、使い方を間違うと伝わらなくて時間がかかったり、トラブルになったりすることもあります。
ということで、タイトルの通り、最短でクレーム対応を終わらせるためのコミュニケーション手段を含め、どんな時にどんなコミュニケーション手段を選択したら仕事がスムーズに進むのかをお伝えしていきます!
- メールでのやりとりが長くなりがちで時間がかかっている
- トラブルの対応が長引く
- クレーム対応の仕事をすることがある
- 伝えたいことが相手に伝わらずイライラすることがある
- お願いしても断られることがある
ではさっそくいってみよう~!
コミュニケーション手段の特徴
相手とやりとりをする手段は先ほどお伝えした通り、メール、電話、直接会うという3種類が多いと思います。
最近ではこの他にzoomやteamsなどのオンライン、slackなどのチャットツールを利用するという方法もありますね。
これらのコミュニケーション手段の特徴は何でしょうか。
まずはそれぞれのメリットとデメリットを考えてみましょう。
メール・チャットツール-テキストのみ
テキストベースのメールやチャットはこのような特徴がありますね。
既読機能がないチャットやメールだと相手が内容を確認したのかが分からず、またこちらが意図した通りに伝わったかどうかの確認ができません。
社内メールがたくさんくるような会社だと、たいして読んでいない場合も多いよね。
一方で、相手は都合の良い時に読むことができるので、タイミングを気にせず送ることができたり、必要な時に読み返したりすることができます。
電話-声だけ聞こえる
電話の場合は、テキストだけの時と比べてやりとりしやすくなりますね。一方的に伝えたいことを言うだけでなく、都度都度伝わっているのか確認しながら話したり、繰り返して説明したりできます。
一方で顔は見えないので、細かな表情で判断することができなかったり、一緒に何かを見ながら話すといったことができない場合が多いので制限はあります。
お互い事務所にいて、あらかじめ送っておいた資料をみながら話せる場合もあるけど、それができない場合も多いね。
緊急性が高い場合は相手が電話に出ればすぐに要件を伝えることができますが、相手の都合が分からないのでそれが難しいときもあります。
オンライン-顔も見える、声も聞こえる
最近ではzoomなどのオンラインで打合せをすることも増えてきました。
移動時間がかからず、効率的に時間が使えるので今後ますます活用の機会は増えそうですよね。
オンラインでは顔が見えて反応が分かるので、相手に合わせて話ができますし、資料を見せながら説明できるので意思疎通がずいぶんしやすくなります。録画機能を使えば記録もできます。
ただし、現在のところ全ての人がオンラインで会話ができるというわけではなく、操作方法が分からなかったり、苦手意識があって使いたくないというお客さんもいると思います。
また、不思議なことに話をするタイミングが意外と難しいです。リアルで会っている時はそれほど気にならないのですが、なぜか同時に話そうとして「どうぞどうぞ」ということがよくあります。
そういったやりとりも含めて気を遣うことが多くて、長時間だと疲れやすいかも。
直接会う-顔も見える、声も聞こえる、空気も分かる
直接会うのは一番コミュニケーションがとりやすいのは誰もが実感していることだと思います。
オンラインで飲み会をしてもなかなか込み入った話がしずらいのですが、直接会うと話が止まらない、という経験もあるのではないでしょうか。
また直接会うという行為は訪問する側には移動に時間もお金もかかります。それゆえに相手に「来てくれた」と思ってもらいやすく、誠意が伝わるという特徴もあります。
逆に言うと時間の都合がつけにくいということになります。
直接会っている時にインタビューでもない限り録音することはないと思いますので、記録に残らず「言った言わない」になりやすいという点もデメリットになりますね。
使い分けをしよう
これらの特徴を一通り理解した上で、適切に使い分けをするとコミュニケーションがスムーズで効率的に仕事が進められます。
クレーム・トラブル・謝罪
まず一番気を付けなければならないのはクレームやトラブル、謝罪が必要な時です。
急ぎの場合が多いですよね。
こんな時、一番早く行動を起こせるのは何でしょう。
メールが一番早くない?
そうですね。行為としてはメールを送るということだと思います。
ですが、メールで済ませることはNGです。
え、そうなの?
そうなんだよ。早ければいいということじゃないんだよね。
これらの対応で一番重要なのは「誠意」を伝えることです。次が迅速な解決です。
ですので、「誠意」伝えられる、直接会うという方法を選択しましょう。
わざわざ会いに来て謝罪してくれた、またはすぐに連絡をくれた、という「誠意」を伝えることによってその後の相手の気持ちはかなり変わってきます。
タイトルの「クレーム対応を最短で終わらせるコミュニケーション手段は?」の答えは「すぐに行って直接話す」です。
詳しいことは会ってお話すると伝えて「今すぐ行きます」と言うだけで、相手が怒っている場合は怒りが収まったりします。
え、行くだけで?行ってもどうしようもない場合もあるよね。。
そうなんだけど、行こうとすることで誠意が伝わるからね。
この場合に大事なのは誠意なんだよ。
自分が行こうが行かなかろうが事態は何も変わらないこともあります。
それでも、どうにか時間が作れるなら会って謝罪をする、もしくはすぐに電話で一言謝罪をした後で、別途訪問して説明の日程を決めるなどの対応が大切です。
その結果、事態の収集にかかる時間も大きく変わってきます。
トラブルが多い、長引くという人はこの初動を間違っている人が多いです。
相手から一報を受けた時の行動が相手の満足のいくものだった場合は、大きな事態にならずに済んだりします。
厳しいことを言うようですが、トラブルが長引くのは相手がクレーマーじみているからではなく、自分がとった行動が招いている可能性もあります。
トラブルの時に行きたくない気持ちは十分に分かりますし、行ってどうにでもならない場合もあると思いますが、まずは直接会って謝罪させてくださいというスタンスでアポをとるようにしましょう。
メールや電話では強いことを言えても、面と向かってキツイことはいいにくかったりもしますので、会って話したらそれほど怒られなかった、ということもあります。
まずは「行きます」と伝えて、相手が「そこまでしなくてもいい、来なくてもいい」と言ったら他の対応をすれば良いのです。
トラブルやクレームでは「誠意」が大切。ここで今後の対応時間が変わる。
そのために合理的判断は置いておき、とにかく直接会って話すこと考えよう。会えなければまずは電話。
相手に改善の要求をしたいとき
先ほどのクレーム、トラブル対応とは逆に今度は自分が相手に言いたいことがある時です。
相手の間違いを指摘したり、改善を要求しなければならない場合もあると思います。
ここで注意したいのは、腹が立ったから文句を言いたい時、ということではありません。
あくまで冷静に、今後仕事をスムーズに行うために言わなければならないことなのか、何のためなの要望なのかを一度考えましょう。
相手のミスで迷惑したから自分の怒りを発散させるために文句を言ってるときあるかも。。
いやそれ、一番ダメなやつ。
仕事以外でも言えることですが、怒っている時に何かを伝えることはしない方がいいです。
感情的になって良いことはあまりありません。
感情を表に出すのは怒ったり泣いたりして無理やり相手をコントロールしようとしているだけじゃ。それを認めていったん冷静になるのだ。
おっと”かみさま”でてきた!
まずは気持ちのコントロールが大事ということね。
※”かみさま”は「ストレス対策室」の住人です。ストレスを溜めない考え方などを教えてくれます。
何が問題で何のために相手に要望を言うのかを整理し、「相手には相手の事情があったんだ」という寄り添いの気持ちを持ってみると落ち着けたりします。
まずは伝えるべき要望は何か冷静に考えるという前段階をふまえ、要望を言う時はそのニュアンスや細かな内容までしっかり伝えるために、できるだけ直接会うという方法をとりましょう。
それが難しい、もしくは些細なことであれば電話でも良いと思います。
やりがちな間違いは、いきなりメールで事細かに書いて送ることです。
メールではこちらが思っている以上にそっけなく、まして要望の文章は攻撃的にとられがちです。
たしかに・・・文章で言われるとすごく怒られてる感じがする。。
でしょ。
話せば大したことなくても書かれると怖いんだよね。
受け取った相手が不快な思いをして問題が大きくなったり、関係が悪くなったりする可能性がありますので、そこは避けたいところです。
細かく文章で説明が必要な場合は、先に電話をして穏やかに話し、こちらの感情を知ってもらった上で、後からメールを送るようにすると必要以上に攻撃的に受け取られず、受け入れてもらいやすいです。
要望を伝える時は会って伝える。もしくは電話で伝えてからメールを送る。
必要以上に攻撃的に伝わらないようにする。
お願いしたいとき
仕事のお願いをして引き受けてもらう上で大事なことは何だと思う?
う~ん、やってもいいかなと思うのは、自分がやらないといけないという必要性を感じたり、相手の熱意が伝わったりした時かな。
そうですね。
もうお分かりの通り、お願いする時は気持ちがきちんと伝わるよう直接会って話すという方法が一番です。
会うのが難しければ先ほどの要望のところで使った「電話→メール」とう方法でまずは思いを伝えてからがいいですね。
お願いする時は、直接会って気持ちを伝える。
もしくは電話で思いを伝えてからメールで内容を説明する。
どうやったらYESと言ってもらいやすいかはこちらの記事をどうぞ。
記録が必要なもの、後から確認する必要がある場合
こちらも予測できると思いますがメールが良いですね。
メールの良い点は、記録できていつでも好きな時に見返せるところです。
会議の予定や施策の連絡などの伝達事項、アポの日程はメールが適しています。
事前に電話や直接会って話したことも、後からメールで送っておくと間違いがなく親切ですよね。
相手との信頼関係を築く上ではこうしたひと手間が大切だね。
記録が必要、後から確認する必要があるものはメールで記録に残す。
口頭でやりとりしたことも後からメールする。
他の人に伝達する必要がある場合
これは、何かの説明を共有したり、他の人に伝えることがあらかじめ分かっている場合です。
例えば、施策を提案してその補足をしなければならない時、話を聞いた担当者に決定権がなく上司に聞かなければならないとか、トラブル対応で何人も対応する人が必要な場合など。
こんな時は直接話していない人にも同じレベルの情報を伝える必要があります。
そんな時はメールか、もしくは別途資料を用意しましょう。
窓口になっている人が転送すればいいようにです。
もちろん、直接話をしないといけない場合もあるので、口頭でしっかり伝えて、その相手が同じように伝達してくれれば問題ありません。
ただ、どんな風に伝えるかは相手次第になりますので、うまく伝えられない人もいます。
そのためにはただ転送するだけにしてあげた方が窓口の人はラクですし、他の人にも正確な情報が伝わります。
ちょっと面倒だけど、このひと手間でやりとりしている案件の進捗がスムーズになったりするよ。 「相手の立場で考える」が営業の基本だね。
相手が他の人に伝えなければならないような内容の場合は、相手がラクできるよう、かつ自分の意図をしっかり伝達できるようメールに書いたり、資料にまとめて送る。
お礼を言うとき
お礼はなんでもいいです(笑)言うことに意義があるからです。
ただ、1日開けることでその思いが増すという効果があります。
例えば食事をごちそうになった場合、当日にお礼を言って別れると思いますが、翌日にメールを送ることでより気持ちが伝わります。
取引先をたくさん集めた忘年会などでは、翌日のこのメールひとつで他の業者と差別化ができたりしますね。
まとめ
これらをまとめると以下のようになります。
- 謝罪やクレーム対応、お願いしたい時 =誠意や気持ちを伝えたい時
-
できるだけ直接会って話す。トラブル時は早く電話してアポを取る。メールだけで済まそうとしないこと。
- 改善要望、言いにくいことを伝える時
-
必要以上に攻撃的に受け取られないよう、直接会うか電話で穏やかに話す。
- 後から見返す必要があるもの、記録が必要なもの、誰かに伝える必要があるもの
-
口頭でやりとりした場合でもメールにして送る。
受け取った相手が次に起こすアクションを考え、 間違いを防いで必要事項をしっかり伝えると共に ラクをさせてあげる。
コミュニケーション手段の特徴を意識していると当たり前のことだね。
ほんとだ。
つい自分がラクな方法を選びがちだけど、最初のコミュニケーション手段を適切に選ぶことで結果的に短時間で進められ、相手との関係性も良くなるということだね。
そういうこと!なるほどな~と思ったらぜひ取り入れてみてね。