こんにちは!中小企業診断士のマスミです。今日は分かりやすい文章や読みやすい文章を書くためのポイントをお伝えします!
みなさん、仕事でもSNSでも文章を書くことはたびたびあると思いますが、文章を書くことは得意ですか?
たまにもっと分かりやすく書いてと言われることがあります。。
でも何をどうやったら分かりやすくなるのやら・・
そうですね。文章の書き方を習うことって意外にないんですよね。
実は、分かりやすい、読みやすい文章には共通した特徴があります。
知っていればできることばかりですので、文章を書くことが苦手だと思っている人もすぐにできるようになります。
今日はそのコツをお伝えしますので、ぜひ実践してみてください!
- 読みやすい文章が書けるようになる
- 分かりやすい文章が書けるようになる
ではさっそくですが、読みやすい文章と分かりやすい文章に分けて、ポイントをお伝えしていきます。
読みやすい文章を書くコツ
そもそも「読みやすい文章」とはなにか、ですが、読んでいて引っ掛かりや違和感なくスラスラと読める文章ということです。
要は時間をかけずに読めるということ。逆に読みにくい文章は読むのに時間がかかります。
文章が読みやすいと、最後まで読んでもらいやすくなるというメリットがあります。情報発信をしている人はぜひ身に付けたいスキルですね。
なるほど。SNSのでも読みやすい文章が書けると「いいね」がつきやすくなるかもしれませんね。
読みやすい文章を書くコツは、知っていればできることばかりです。
以下の5つのポイントを詳しく見ていきましょう。
- 行間を大胆に空ける
- 接続詞をなくす勇気
- 困った時の箇条書き
- 順番チェック
- 重ねないための語彙力
行間を大胆に空ける
とにかく、読みやすくするには行間が大切です。
特にWEB上の文章は、こまめに改行をして行間を空けるようにしましょう。
PCとスマホで見え方が違いますが、今はスマホで見る人が多いので、スマホに合わせた改行を意識した方がいいですね。
このブログはPCで書いていて、2行くらいで改行しています。それ以上になるとスマホで見た時に行間が詰まって読みにくいと思います。
という、この文章を行間を空けずに書いてみましょう。
とにかく、読みやすくするには行間が大切です。特にWEB上の文章では改行を多く入れて行間を空けることが重要です。PCとスマホで見え方が違い、今はスマホで見る人が多いので、スマホに合わせた改行を意識しましょう。私の場合は、このブログもPCで書いていますが、2行くらいで改行しています。それ以上になると行間が詰まって読みにくいと思います。
どうでしょう。詰まっていて読みにくいですよね。
たしかに!
それから、プレゼン資料を作成する時は文字の大きさと行間の広さも気を付けましょう。
以下の左の図のように、改行を多くしても、そもそもの設定で隙間が小さいと読みにくいですので、設定を変えて隙間を空けるようにします。右側の方が読みやすいですよね。
文字のサイズが大きくなればなるほど、行間の大きさも空けるようにします。
接続詞を減らす勇気
前の文章と次の文章のつながりを表すために「そして」や「しかし」や「そのため」など、様々な接続詞を使いますが、接続詞が続けて入ると読む時にストレスになります。
接続詞があると、前の文章とのつながりを予測しますよね。そうすると前の文章の内容を覚えていないといけなくなるので、次の文章の内容が入りにくくなります。
また、「しかし」の後に「だが」などの否定の接続詞が重なると、主張したいことが分かりにくくなったりもします。
接続詞がなくても話が通じる、つながるのであれば抜いてしまった方がスムーズに読めます。
例を見てみましょう。
- NG
-
私は仕事のしすぎで眼精疲労や肩こりがすごいので、定期的にマッサージに行っています。
でも、マッサージに行った日にも仕事をするので、すっきりするのはほんの数時間で、またすぐ凝ります。
だからお金の無駄のように感じています。
ただ、行かないよりはましだと思います。
- OK
-
私は仕事のしすぎで眼精疲労や肩こりがすごいので、定期的にマッサージに行っています。
マッサージに行った日にも仕事をするので、すっきりするのはほんの数時間で、またすぐ凝ります。
お金の無駄のように感じていますが、行かないよりはましだと思います。
どうでしょう。
上はちょっと何言ってるのか分かりません!
そうですね。マッサージに行きたいのか行きたくないのか分かりにくく感じますね。
接続詞がない方が意図が(少しは)伝わりますし、スッキリ読めますね。
困った時の箇条書き
これは気をつけている方も多いと思いますが、いくつか項目がある時は箇条書きにしましょう。
読みやすくするという点においては、短い言葉でまとめるようにします。
3つ以上のことを伝えようと思ったら箇条書きにする、と思っていればよいと思います。
順番チェック
読みやすい言葉の順番になっているかを確認しましょう。
文章には、「主語」「述語」とその補足として「修飾語」が入っています。
何が、誰がの部分が「主語」でどうしたが「述語」、どのようになどの補足が「修飾語」ですね。
順番をチェックするのは次の点です。
- 主語が最初にあるか
- 修飾語は修飾する言葉のすぐ前にあるか
主語が最初ではなく、修飾語モリモリの後に主語がきたり、修飾語が修飾したい言葉と離れていたりすると読みにくく理解もしにくくなります。
試しに比べてみましょう。
- NG
-
自社で商品の企画から製造、販売まで一貫して行える当社は、高品質な商品を低価格で提供できます。
- OK
-
当社は自社で商品の企画から製造、販売まで一貫して行えるため、高品質な商品を低価格で提供できます。
この文章の主語は「当社」ですので、当社が最初にあった方が何の話だ?とならずに読みやすいですね。
- NG
-
直接顧客の声を反映した商品開発が可能です。
- OK
-
顧客の声を直接反映した商品開発が可能です。
これは、「直接」がどこを修飾しているかがポイントです。直接反映してるので、反映のすぐ前にあった方が読みやすいですね。
いちいち主語述語修飾語と分けて考える必要はありませんが、順番を変えた方が読みやすいのでは?と一度チェックするようにした方がいいですね。
重ねないための語彙力
同じ単語が続くと読みにくくなります。
省略しても通じるものは省略し、無いと通じないものは、少し言い方を変えた言葉を使うようにしましょう。
そのためには語彙力も大切です。
- NG
-
毎月1記事は記事を書くと決めてやってきましたが、最近は仕事のスケジュール調整が難しく、余裕を持ったスケジュールで書くことが難しくなってきました。
- OK
-
毎月1つは記事を書くと決めてやってきましたが、最近は仕事の予定がいっぱいで調整が難しく、余裕を持ったスケジュールで書くことが難しくなってきました。
確かに、同じ言葉を変えると読みやすくなりますね。
分かりやすい文章を書くコツ
では続いて、分かりやすい文章を書くためのコツです。
「分かりやすい」とは、相手に伝えたいことが自分が意図した通りに伝わりやすい、ということです。
分かりやすく伝えられる人は、行き違いが少なく、トラブルも少ないので、仕事を効率的に進められますね。
なるほど、そうつながりますか!
分かりやすい文章を書くためのコツは次の7つです。文章だけでなく、話をする時にも活用できます。
それぞれ見ていきましょう。
- カッコつけた業界用語
- 大事な「定義」
- 森から木へ
- 主語が命
- マルを使う勇気
- 奥義、結論から入る
- 目を凝らしてレイヤーを見る
カッコつけた業界用語
当たり前ですが、業界用語は業界外の人とのやりとりや、言葉になじみのない他の部署の人とのやりとりで使うのは止めましょう。
そんなこと分かっていると思うかもしれませんが、当たり前に使いすぎていて気付かないことがあります。
日ごろから、自分が使っている言葉が業界用語なのか一般的なものなのかは意識して分けておくようにしておいた方がいいですね。
業界用語を使った方が分かりやすい場合や便利な時は、最初に()「カッコ」をつけて説明しておけば使っても大丈夫です。
それで「カッコつけた業界用語」ってこと?!
大事な「定義」
説明をする時によく使う言葉がある場合、その言葉自体がどんな意味で使うのか、予め定義を決めておくと理解してもらいやすくなります。
特に人によってとらえ方が違うような言葉や広い意味を持つような言葉は要注意ですね。
この記事でも「読みやすい」と「分かりやすい」の2つのキーワードについて、それぞれ定義を先に伝えています。
広い意味があるものは、メジャーな意味に合わせないといけないわけではなく、この場ではこうします、という伝え方でもいいので定義しておくと良いです。
森から木へ
これは、話す順番についてです。
大きな部分、概要から入って詳細へという順番で説明した方が分かりやすいということです。
「木を見て森を見ず」(=小さい事に心とらわれ、全体を見通さないこと)とありますが、説明する時も同じイメージです。
まずは森について「〇〇について話すします」と全体を説明し、続いて全体の項目(林のイメージ)、その後個別の話(木のイメージ)という流れの方が相手が理解しやすいです。
いきなり詳細だと、今何の話をしているんだ?となります。
私、福山と同じ年齢なんです!
何の話?
主語が命
話が分かりにくい人の特徴として、「主語がない」という点が挙げられます。
仲の良い友だち同士とはそれで通じますが、ビジネスの場では通用せず、様々な誤解が生じやすいので、注意が必要です。
クレームやトラブルの時など、何人も登場人物が出てきて説明をしなければならない時があると思います。
そんな時は必ず「誰が」を意識して加えましょう。また、自分が聞く立場の時は、常に「誰が」を確認しながら聞くと理解しやすくなります。
文章を書く時も話をする時も同じです。
マルを使う勇気
文章がやたらと長い人がいます。とにかく「。」を使わず「、」でつなげてしまう人です。
これは話す時にも言えます。
自己紹介などを思い浮かべてください。
私は住宅設備メーカーで働いていたんですが、ずっと会社を辞めたいと思っていて、でもなかなかきっかけもなくて、そんな時に中小企業診断士の資格を知って勉強をはじめたんですが、最初は全然勉強の時間が続かなかったんですけど、そのうち続くようになってなんとか資格をとったんです。
こんな風に話している人、たまにみかけます。で、何がいいたいの?となりますね。
これは極端な例ですが、会社の仕事の報告書などで経緯を伝える時にありがちです。
「。」が使えない人です。
おそらく、「。」の”間”が苦手なのではないかと思われますが、勇気を持って「。」を使いましょう。
大丈夫、「。」は怖くないぞ
先ほどの文に「。」を入れてみましょう。
私は住宅設備メーカーで働いていました。ずっと会社を辞めたいと思っていましたが、なかなかきっかけがなかったです。そんな時に中小企業診断士の資格を知って勉強をはじめました。最初は全然勉強の時間が続かなかったでのすが、そのうち続くようになりました。それでなんとか資格をとったんです。
先ほどよりも何がいいたいのか分かるようになりましたね。
奥義、「結論から入る」
意識している人もいると思いますが、分かりやすく伝えるために、「結論から入る」は定番です。
順番としては、以下の通りです。
何についての話なのか(森の部分)
何がいいたいのか
結論に至った経緯、背景など。いくつかある場合は、箇条書きで先に示して(林の部分)その一つ一つは後から説明(木の部分)
最後にもう一度結論を伝えるとより分かりやすい
このイメージを持って文章を書いたり、話したりすると相手に理解してもらいやすくなります。
目を凝らしてレイヤーを見る
レイヤーとは「階層」のことです。
普段「レイヤー」のことなど気にせずに話を聞いたり、資料の文章を読んだりしている人もいると思いますが、分かりやすいと感じているものはこの「レイヤー」が関係しています。
私は、このブログの他、セミナー資料や報告書など、文章を書いて誰かに読んでもらう機会はとても多いですが、ありがたいことに「分かりやすい」と言っていただくことが多いです。
その理由はおそらく「レイヤー」を気にしているからと、森から木へという話す順番を意識しているからだと自分では思っています。
これまでお伝えしてきた細かな点に気を付けて文章を作成していても、レイヤーがうまく設定されていないと相手に分かりやすく伝えることが難しいと思います。
ではレイヤーとは何なのか。
レイヤーとはつまりこういうことです。
お土産待っています。
明らかに3がおかしい
そうです。
3.甘いものの中に1,2,4は含まれていますね。ですから階層が違う、レイヤーが揃っていないということです。
レイヤーが違うものが混ざっていると、え?今どの部分を話しているの?と混乱しますよね。
ですから、レイヤーをきっちり合わせることが分かりやすい文章を作成する上でとても大切です。
これはものすごく分かりやすい例ですが、セミナー資料や報告書を作成する時にレイヤーを揃えるのはけっこう苦労します。
さらに言うと、プレゼン資料はデザインもレイヤーを意識して使い分けをするとより分かりやすくなります。
このブログでは、次のようにレイヤーによって見出しのデザインが違いますね。
ブログではホームページの仕様でルールを崩さずに書けるようになっていますが、プレゼン資料を作成する時も、同じようにレイヤーごとに色や文字の大きさを決め、デザインに意味を持たせることが大切です。
どうやったら正しくレイヤーを設定できるようになるかは、日ごろから意識して文章を書いたり読んだりすることの他、マインドマップを使うと鍛えられると思います。
マインドマップとはこういうものです。
これは私がホームページを作ろうと思った時にメニュー構成を考えるために作ったものです。(今は変わっています)
マインドマップはWEB上で無料で使えるものがたくさんあります。感覚的に使えるので、思考の整理に活用できます。
マインドマップを使う際もレイヤーを意識します。書いた項目は簡単に移動ができるので、場所が違うと思ったら動かしながらしっくりくる位置を探しましょう。
今までレイヤーを意識していなかった人は少し時間がかかるかもしれませんが、意識してレイヤーを見るようにしていれば必ず分かるようになりますので、ぜひやってみてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は読みやすい文章、分かりやすい文章についてのポイントをお伝えしました。
ほとんどが知っていればできることだと思いますので、ぜひ意識してやってみてください。すぐに成果は現れると思います。
ひとつひとつは簡単そうです!
ではおさらいです。
- 行間を大胆に空ける
- 接続詞をなくす勇気
- 困った時の箇条書き
- 順番チェック
- 重ねないための語彙力
- カッコつけた業界用語
- 大事な「定義」
- 森から木へ
- 主語が命
- マルを使う勇気
- 奥義、結論から入る
- 目を凝らしてレイヤーを見る
ぜひ活用してみてください。ではまた!