どうもどうも。中小企業診断士のマスミです。ようこそ。
このサイトはコンサルタントの国家資格、中小企業診断士である私が、経営に関する知識をゆるキャラと共に分かりやすくお伝えしているブログです。
ここでは自己紹介の一環として、日々の出来事や気付きを日記としてまとめています。企業内診断士であった私が独立するにあたってどんなことを考えて何をしてきたか、独立後は何をしているのかを書いています。
私事ですが、会社の最終出勤日から約3か月、この度やっと開業届を出しました。
あれ、開業届出してなかったの?
会社を辞めたとは言いましたが、開業したとは一言も言ってませんよ。
た、たしかに・・・
これまでいた会社では、開業届を出しての副業は禁止されていましたので、出さずに仕事をしていました。
診断士の資格維持に必要な仕事をする上で発生する報酬は認められていて、会社のルール上は問題ないです。
なぜ辞めた後にすぐ出さなかったかと言えば、「再就職手当」をもらおうと思っていたからです。
再就職手当?
そうです。雇用保険の受給資格を満たしている人が就職した場合や開業した場合にもらえる手当のことです。
今回は手続き方法やもらえる条件についてと、申請時のエピソードをお話してみようと思います!
- 再就職手当がもらえる人の条件や金額
- 再就職手当の申請の仕方
- 開業届をオンラインで出す方法
再就職手当とは
再就職手当とは、会社を退職して失業手当をもらう資格がある人が就職した時にもらえる手当です。
残念ながら在職中から開業届を出して副業をしている人は、会社を退職してももらえません。
一般的な説明はネット検索やchatGPTで調べていただくとして、今回は私の場合はどういう条件で、どうやったかをお伝えします!
再就職手当をもらえる条件
まず雇用保険(失業給付または失業手当)の受給資格を満たしている人という条件があります。
これは次の要件を全て満たす必要があります。
- 失業状態である
- (原則として)退職日以前の2年間に雇用保険加入期間が通算12カ月以上ある
- ハローワークに求職の申し込みをしている
ということで、退職してから2週間くらいして「離職票」が届いたのでハローワークに行き、求職の申込みをしました。
この日が「受給資格認定日」となります。
私の場合、最後の1カ月は有給消化だったので最終出勤日からすると1カ月と2週間くらい後ですね。
そこで待期期間や給付制限期間、次にハローワークに行く日などの説明を受けます。
次から順番に流れを説明していきますね。
待期期間7日間
受給資格認定日から7日間は、失業を確認する待機期間なので仕事をしないようにと言われます。もし先に仕事が入ってしまっていた場合は、待期期間の日にちが伸びるだけなので正直に言えば大丈夫です。
私も待期期間中に1日窓口相談の仕事がありましたが、あらかじめ伝えたら、「1日伸びますよ」と言われただけでした。
私のように自己都合で退職した人は、そこから2か月間給付制限期間となります。
基本的な制度や流れはこちらのサイトで詳しく書かれているので確認してください。
雇用保険受給説明会
待期期間の後、ネット情報では「雇用保険受給説明会」に参加するよう書かれていたりします。私の管轄地区ではコロナの影響で説明会は開催せず、説明書を読む、もしくは動画を見ておいてくださいね、で終わっていました。
第1回目の失業認定日
「受給資格認定日」から4週間後、「第1回目の失業認定日」にハローワークに行き、失業認定を受けます。いつ、何時に行くかは「受給資格認定日」にもらった書類に書かれています。
その時に4週間の間に仕事をした日や求職活動をしたかを書いて提出します。
求職活動は、この1回目の認定日までに1回行う必要がありますが、受給資格認定日(最初に来た時)に就職条件等の面談をしているので、それを1回とみなすことができます。特に追加で何かする必要はありません。
仕事をした日の報告では、1週間に20時間以上働くと「就職」とみなされますので、20時間を超えないようにする必要があります。(こちらを参照)
また、1日4時間以上働いた場合はその日1日分の給付額が全くもらえず繰越しとなり、4時間未満の場合は賃金に応じて減額となります。
私の場合、週2で6時間の仕事があり、スポットで2時間くらいの仕事があったりしたので、14時間くらいは働いていました。
開業届を出すタイミング
再就職手当をもらうには、給付期間が最低でも1/2以上残っている必要があります。この場合、残りの給付額の60%がもらえます。2/3以上残っていると70%もらえます。(こちらを参照)
私は自己都合の退職で自営を始めることになるので、待期期間7日間(私の場合は1日働いたので8日後)から1か月後より後に開業しないと再就職手当はもらえません。
それで、最終出勤日からすると3か月後に開業届を出すことになったんですね。タイミングを間違うともらえないので気を付けましょう。
ちょいちょい仕事をしてたのに開業届を出さなかったのはそのためだったんだね。
もらえるものはもらおう精神
再就職手当の申請方法
再就職手当を申請する方法は、まずハローワークに行って就職の報告をします。予約なしで突然行って大丈夫です。
その時に1回目の失業認定日にもらった「雇用保険受給資格者証明」と開業届の控えを持参します。
開業届の控えは、私の担当した人は書面で提出してと言っていたので、オンラインで申請した場合は画面コピーを印刷して持参した方が良いです。
私はスマホで申請したため画面キャプチャしか無かったのですが、たまたま税務署で手続きをしようとして届出書も持っていたのでそれで済みました。
なぜそんな書類を持っていたかはこちらの記事を参照ください。
就職の連絡が済んでから再就職手当の申請手続きをします。
ハローワークのHPに再就職手当の申請書ダウンロードがあるので、あらかじめ記入して持参したのですが、それは転職者用だから自営の方は別の用紙に書いてくださいと言われました。
申請書ダウンロードのページには、転職者用と自営用の記入の仕方が書かれていたので、
え、使えないの?この人が分かっていないだけじゃないの?
と思いましたが、その職員さんがあまり慣れていなさそうな人で、これまでの手続きもだいぶ時間がかかっていたので、面倒なので再度記入することにしました。
その他に事業を継続して行えることが分かる書類が必要です。いくつか種類があるのですが業務委託契約書や事業用の設備の領収書、資格証などのコピーが該当します。
そこでこんなやりとりが・・・
証明する書類、何かありますか?
これでいいですか?(診断士の資格証を出す)
この資格・・・事業としてできる資格なんですか?
コンサルタントの国家資格ですよ
この後、新人職員Aは他の職員に確認に行く。
あ、大丈夫みたいなんで、じゃあその資格証をコンビニなどでコピーしてもう一度番号札を取ってお待ちください。
え?コンビニで?あなたの後ろのコピー機でコピーできるのでは??
と思いましたが、おそらくこの人はやり方が分からないのだろうと思いましたし、もう別の人に担当して欲しかったのでいったん外でコピーをして、念のためスマホに入っている開業届の受付の画面キャプチャもネット印刷して再度受付をしました。
そしてTAKE2
再就職手当の申請をしたいです。①再就職手当の申請書と②資格証のコピーと③開業届の控えの画面印刷、④受給者資格証明です。
はい、コンサルタント業で中小企業診断士の資格ね、書類も全部そろってるのでこれでOKですよ。
あ、資格証のコピーはこのままもらっていいですか?コピーをとってお返しした方がいいですか?
新人職員Aはわざわざ外でコピーして来いと言ったのなんだったんだ・・・
ということで、ベテランさんは5秒くらいで終わりました。
これにて手続き完了です。この後審査があり、実際に振り込まれるまでは2か月くらいはかかるそうです。
会社を辞めてからの計画
そもそもどんな計画だったかをお伝えしますね。
元々は会社を辞めた後、失業手当をもらおうと思っていました。そして、公共職業訓練を受けようとも思っていました。
公共職業訓練とは、求職中の人がスキルアップのために勉強することができる制度です。ほぼテキスト代くらいの費用負担でがっつり勉強できるので大変お得です。
WEBデザインを勉強したいと思っていて、そんなスクールがあるのでちょうどいい!と思っていました。
しかし、途中で予定を変更しました。
失業手当をもらうのに2か月の給付制限があり、さらに給付中は転職活動を行う必要があり、仕事量も制限があります。
協会に入って、もうすぐ会社を辞めますと言っていたら仕事をいただくことが増えて、失業手当のために仕事を制限していると機会損失が激しいので、もらわずに開業しようと思いました。
さらに、ハローワークで聞きましたが、公共職業訓練を受講した後は原則その内容に関連する会社に就職してくださいということだったので、それも難しいと思って止めました。
ということで、会社を辞めたらすぐ開業しようと思っていたのですが、調べているうちに再就職手当というものを知り、これは開業のタイミングを考えれば無理なく当てはまるので、こちらをもらおうと思った次第です。
金額にすると50万くらいにはなりますね。
あとは審査に通るのを待ちます!
ちなみに今後の予定は、今年中に特定創業支援事業の創業スクールなどに参加して会社設立の登録免許税を半額にできるようにし、来年法人を作ろうと思っています。(スケジュールの調整ができれば・・ですが)
時間がかかるし面倒なことはありますが、開業届も法人設立も急ぐ必要もないので、もらえるものはもらうし余計なコストはかけないというのが基本方針です。
会社を辞めた後で開業しようと思っている人は、ぜひ「再就職手当」を活用してみてください!ではまた。
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