どうもどうも。中小企業診断士のマスミです。ようこそ。
このサイトはコンサルタントの国家資格、中小企業診断士である私が、経営に関する知識をゆるキャラと共に分かりやすくお伝えしているブログです。
ここでは自己紹介の一環として、日々の出来事や気付きを日記としてまとめています。企業内診断士であった私が独立するにあたってどんなことを考えて何をしてきたか、独立後は何をしているのかを書いています。
2023年もわずかとなりましたので、後半の振り返りをしたいと思います。
2023年1月から6月まではこちらの記事をご覧ください。2月で会社を辞めて、5月に独立した時の出来事や仕事を時系列でまとめています。
ちなみにタイトルの頭についているのはブログを書いた順番です。独立しようと思い立った時の記事が【00】なので、順番に読んでいただれば、独立までにしてきた準備や考えたことなど全部分かると思います。
最初はこちら
ただし、お気づきの通りすでに【12】
ひとつひとつの記事もまあまあ長いので、今から最初から読むのは相当の気合いの入った人かマスミマニアだけでしょう。
マスミマニア・・・いるの?
実はつい先日、2日がかりで初めから読んでみたのですが、そうだった、こんなことを考えていた、こんなことが分かっていなかった、など当時の記憶を思い出しました。
それで、今振り返ってみても、やはり全部やってきてよかったと思うことばかりです。特にセルフコーチングの部分は大切だと感じます。
独立すると自分で決めることがとにかく多いですが、自分の中で軸となるものがなかったり、自己理解ができていなかったりすると、迷走するように思います。
方向性ははっきり決まっていなくても、こういう人になりたい、こういう人生にしたいという価値観の部分をはっきりさせることはとても有意義だと思っています。独立するからに限った話ではないですが。
ということで、前置きがめちゃくちゃ長くなりましたが、2023年7月から12月にやってきたことの振り返り、いってみましょう!
- 独立1年目の仕事の仕方
- 経営改善の仕事内容
- 公的機関の仕事内容
この時期のテーマ
独立1年目、後半のテーマは次の通りです。
- とにかく診断士としての仕事を1周する
- 自分のできることを精一杯やる
- 体のことも考え、ペースを作る
まだ初めての仕事も多く、慣れないことばかりなので、とにかく精一杯やるというのは引き続きです。ただし、頑張りすぎて熱を出した時があり、後半は体のメンテナンスをしつつ自分にあったペースを作っていこうというのがテーマです。
7月 セミナー、研修、専門家派遣など
6月に死にものぐるいで締め切りのある仕事を乗り切り、7月は診断士仲間と1泊でキャンプに行ったりして、多少休みながら仕事ができました。
定期の商工会の仕事はしつつ、それ以外には前職からの依頼で、採用系とデザイン系のセミナーを行いました。また、新規で専門家派遣の依頼があり、営業支援を行いました。
さらに、6月から始まったWEBスクールのクライアントワークは続いていて、広告運用も行っていました。
8月 セミナー、専門家派遣、整理収納系の資格
8月も7月同様、定期の仕事とセミナー、専門家派遣が主な仕事内容です。
セミナーは、前職のお客さんから直接連絡をいただき、社員が集まる会議でセミナーを行いました。
他には創業セミナーの講師なども行っています。
専門家派遣は5月から定期訪問している事業者さんのほかに2件ありました。
整理収納の資格
翌月に診断士協会が主催する「講師発掘オーディション」に新ネタで応募しようと考え、準備をしていました。もともと整理収納アドバイザー2級の資格を持っていたこともあり、生産性向上、業務効率向上のために整理収納からなら始めやすいのではないかと考え、そのような内容のセミナーを作ろうと考えました。
講師をするならもっと勉強しようと思い立ち、「整理収納アドバイザー1級」と「オフィス環境診断士」という資格をとることにしました。
すべてオンライン講義で、オフィス環境診断士は受講すれば資格認定されます。整理収納アドバイザー1級は、1次試験が筆記、2次試験が面接とレポート提出です。8月は1次試験まで行い、合格しました。
9月 講師発掘オーディションほか
6月ほど追い込まれてはいないですが、9月もやや忙しかったと思います。
- 定期の商工会の仕事
- 創業セミナーの相談対応
- 創業スクールのサブ講師
- 専門家派遣
- 商工会議所窓口相談
- M&Aの事業DD
- 補助金支援
- 協会の講師発掘オーディション
- 小規模事業者支援研修受講
- 理論政策研修受講
- 創業研究会、コーチング研究会
- 営業、打合せなど
診断士関連の予定がこんな感じです。その他にコーチングを受けたり、友人宅に整理収納アドバイスに行ったり、整骨院に行き、美容院やエステに行き、なんやかんや予定が埋まります。。
M&Aの事業DD
一緒に事業再生をやっている先輩からの依頼で、M&Aの事業DDの外部環境の報告書を作成しました。
M&Aのための報告書は初めてで、勝手が分からなかったのですが、将来の動向に関連しそうなことはできるだけ調べて、報告書に入りきらない部分は別添で補足資料として作成しました。
これが結構時間がかかり、土日丸々10時間以上作業して終わらず、最後1日は完全に徹夜をしてなんとか終わりました。まあ日数的には3日ですが、作業時間は40時間くらいかかったと思います。
効率の改善は来年の課題です。今年は気にしないことにしています。
で、提出したところ、やりすぎだと言われました(笑)そして「やりすぎ姫」の称号をいただきました(^^;)
大変でしたけど、だいぶ外部環境の調べ方の要領を得た感じです。それから、自分がやった仕事に対して、これで大丈夫なんだなと分かり(むしろやりすぎだったけど)安心しました。
初めての仕事で見本がないものは、必要とされるレベル感が分からないため、「こんなんじゃ全然ダメだとなるかもしれない」と思うので、とにかく全力でやるしかないと思ってやっています。
今のところはそれで「全然ダメ」とはなっていなくて、やりすぎの場合が多いのでなんとかなっています。
よっ!やりすぎ姫!
どうもどうも
10月 風邪、405事業、窓口相談、補助金支援
体調を崩す
仕事から話はそれますが、10月は月初に風邪をひきました。久々に熱がでました。
風邪をひく前、働きづめで疲労が溜まっていたからだと思うのですが、全体的に体がむくんでいて、何か月もとれない状態でした。
ずっと体が重い・・太い・・
ただ太っただけじゃないの?
熱がでて2日寝込み、4日丸々仕事を休んだところ、むくみが全部なくなったんです。体重も1kgは減りました。
本当にむくんでいただけでした!!!
疲労が溜まるとむくみがとれなくなるみたいですね。
仕事は楽しいし、やる気も十分あるのですが、体はついていけていないということです。残念ながら・・
それまで、日中仕事をした後、夕食の後にまた事務所で仕事をしていました。22時には終わりにしようと思っても、あと少し、あと少しとなり、結局12時くらいになり、ここまできたら何時でも同じだ、となって2時くらいまで仕事をする日も多かったんです。
締め切りがある仕事が詰まっていてそんな日が続くと、もう日中こんな顔です。
こんな顔(目が半開き)
1日12時間くらい働いていたので、このままでは早死にする!と思い、労働時間を短縮しようと思いました。
そこで、夕食の後は事務所に行かず、自宅で作業することにしました。自宅だと、もう寝ようとすぐ寝られるので、遅くまでやらなくなりました。
※2世帯住宅+事務所2部屋という間取り(親が個人事業主なため、事務所を1つ借りています)
それから、睡眠時間を削って無理すればできる仕事はできない仕事と認識することにしました。
ということで、長くなりましたが、10月は無理せずやろう月間でした。
事業再生案件
事業再生の仕事は、6月に訪問した事業者さんの改善計画作成1日と、新しい案件で405事業のヒアリング2日で、3泊4日です。
前回同様3人チームで訪問し、作業を分担しました。
改善計画の作成では、金融支援に必要な基準を満たしつつ、現実的な数値とならなければなりません。
そのために、単価×数量から売り上げ予測をし、販管費もひとつずつ社長と打ち合わせしながら将来予測を立てて作成、という流れを勉強させていただきました。
405事業については、私は主に事業DDの担当で、外部環境と財務分析をあらかじめ行ったあと、2日間のヒアリングで内部環境についてヒアリングをして、報告書にまとめます。
経コン塾(診断士のプロコン塾、詳しくは以下の記事参照ください)の実習で一度やっていますが、再生案件でのヒアリングは初めてなので、大丈夫か?と思いましたが、できると思って任せていただいたんだと思い、フォーマットを使って確認していきました。
ただ、今回の事業者さんは、製造業ですが、工程や原価計算など複雑な部分が多く、理解するのが難しい・・・何度も聞いて、現場を見て、訪問の後にも電話で確認するなどして、どうにか担当する部分の報告書をまとめました。
この時も、これで大丈夫か??と恐る恐る提出しましたが、1発でOKだったのでほっとしました。
金融機関の窓口相談
このほかに、10月は金融機関の窓口相談を始めて担当させていただきました。
商工会議所や金融機関の窓口相談では、あらかじめ事業者さんと相談内容の情報をいただけることがほとんどです。
事前にいただいた質問が結構難しかったので、え、私で分かるの??と思いましたが、ある程度調べておいたので、無事に対応できて、ほっとしました。
初めての仕事、私にできるの?と思いがち。
さらに、その時に盛り上がりすぎて金融機関の方含めて一緒にテントサウナに行くことにもなりました(笑)
補助金支援
別の窓口相談で知り合った事業者さんからの依頼で、ものづくり補助金の支援をさせていただくことになりました。
最初に窓口で相談された時、制度の概要などをご説明したところ、ひとりで申請は難しそうなので、マスミさんに支援をお願いできますか、と言っていただきました。
ただ、私はこれまでものづくり補助金の支援はしたことが無かったので、「計画作成のお手伝いはできますが、初めてなので要件の確認などに時間がかかるかもしれません、支援を専門にしている会社が沢山ありますので、そちらにご相談されてはどうでしょうか。」とご案内しました。
正直!
やったことある風にしたり、自分を大きく見せたりすると後々苦しくなるのでそういうの苦手なんです。
それにすごく良い内容だったからいい人に支援してもらった方がいいと思いましてね。
私自身は、何かを依頼したり選んだりするときに、経験値や年数よりも一生懸命自私のことを考えてくれるか、正直に話をしてくれるかどうかなどで決める傾向にあります。
そして、そういう「相手のために一生懸命な人」は、あっという間に経験を積んで成長して、素晴らしいサービスを提供できるようになる場合が多いと思っています。
だから私も、経験がなくても相手のことを本当に考えてやっていたら、それがいいと思ってもらえることもあるし、その期待に応えるためにしっかり勉強して成長していこうという気持ちが強いです。
いろんな考え方があり、その人の状況によってできることできないことがあるので、人それぞれでいいとは思います。
そんなこんなで、ご相談からしばらく後に事業者さんからご連絡をいただきました。
そして、他の支援者のサイトを見てみましたが、どうやって選べばいいかもわからないですし、マスミさんの説明や資料が分かりやすかったので、支援していただきたいと言っていただきました。
おお!それは嬉しいね
そうなんです。めちゃくちゃ嬉しかったです!!
ということで、ご支援させていただくことになったわけです。
11月 研修、補助金支援、専門家派遣など
11月は比較的時間の余裕がありました。どれくらいかというと、平日にサウナに行けるくらいです。
分かりにくい!!
今の私は公的機関の支援がメインなので、基本的に平日稼働なんですね。固定の仕事が週2であるため、平日は残り3日です。その3日に専門家派遣や窓口相談、セミナー、事業再生等の仕事が入るわけです。
土日は研究会や協会の打合せなどが入ることが多いです。
それで数か月間ずっとパンパンだったのですが、11月は何も予定のない日が4日あり、時間に追われる感が全くなく過ごせました。
研修の企画運営
11月は、協会の研修部が主催する1泊研修がありました。
私はこの研修の運営リーダーをやっていました。6月頃から企画を検討して準備をしてきて、やっと開催することができました。
講師の先生には、今回の企画に合わせて講義を作成していただいて、宿泊施設の方々にもすごくよくしていただき、とても満足度の高い研修にすることができてほっとしています。
私は前職で営業をしており、業務の一環で担当先のお客さんに宿泊研修を企画していたことがあったので、同じようなことをしている感覚でした。
準備期間も長く、大変だったと言えばそうなのですが、会社ではほぼひとりで準備していたので、その時とは比べ物にならないほどラクでした。今回は一緒に準備をしてくれる仲間が全員優秀な診断士だったので(笑)
診断士が集まった時のパワーを感じて、ひとりで仕事をするのは好きだけど、仲間と仕事をするものいいなと思いました。
補助金支援
10月から引き続き補助金支援をしていましたが、途中で事情が変わり、ものづくり補助金から小規模事業者持続化補助金に変わりました。
いずれにしても事業計画を策定するお手伝いをしていて、収益計画を作るにあたり、どの商品をどれくらい販売すればどれくらいの収益になるのか、原価はどれくらいにすればいいかなどが分かるようなフォーマットを作って打合せをしました。
その後、事業者さんひとりでもう一度考えてみたところ、「これまで計画を作らずにきたけれど、計画を作ることでより将来のことをリアルに考えられるようになりました。マスミさんのおかげです。ありがとうございました。」と言っていただけました。
本当に嬉しい言葉でした。
少し前に、小規模事業者持続化補助金を作った立石さんの講演会に参加していて、「持続化補助金をきっかけに自分で事業計画を作って欲しい。将来の見通しが立てられて事業継続がしやすくなるから。」というお話を聞いていたので、本当にその通りになり、すごく意義のあることができたと思いました。
専門家派遣
スポット以外の専門家派遣では3社支援させていただいています。
内容は、中期の事業計画策定のご支援、経営理念の策定のご支援、採用を増やすためのWEBマーケティング支援です。
どの事業者さんもなぜか私と共通点があったり、考え方が似ていたりして、とても楽しく支援させていただいています。
ありがたいことに、専門家派遣が終了した後も支援して欲しいと言っていただいた事業者さんもいて、「自分にできることを精一杯やる」とやっていて良かったなと思いました。
12月 改善計画
12月は継続の専門家派遣や固定の仕事に加えて、簡易的な改善計画策定の支援をしています。(現在進行形)
「改善計画」とは、経営状況があまり芳しくない状況の事業者さんが、事業の立て直しを図るためにどんなことをして、どれくらいの収益改善をするかという計画を立てるものです。
中小企業活性化協議会の支援パッケージとしていくつか種類がありますが、事業者さんの経営状況や規模などによって使い分けがされています。(色々な状況を踏まえて判断されているようです)
今回は私ひとりで簡易的な計画を策定するというご支援の内容です。
仕事の話をいただいた時、一瞬、お決まりの
私にできるの?
と思いましたが、すぐに、「いやできる。前回(10月の案件参照)ヒアリングをひとりでやってまとめられたし、計画の作り方も一緒にやっているから分かる。」と思い直しました。
経験は着実に自信になりますね。
そして、何度か面談をして事業内容の確認、アクションプラン作成を行っています。最大のポイントが原価計算なので、できるだけ分かりやすく計算できるようフォーマットを作って原価を算出できるようにしたところ、とても喜んでいただけました。
途中で社長から、「最初は業界のことが分からないのに大丈夫なのかなと思ったけど、この短期間でここまで理解してできるのすごいですね。」と言っていただき、さらに同じように困っている事業者さんに紹介していただきました。
本当に一生懸命やっててよかった、ちゃんと努力したことは伝わるとつくづく思いました。
こんな風に事業者さんと一緒にひとつひとつ課題を解決していく仕事にすごくやりがいを感じて、経営改善の仕事がとても好きだなと思いました。
さいごに
半年を振り返ってみましたが、本当にありがたいことにいろんな仕事を経験をさせていただき、自分の得意不得意や好きなことが分かり、これからの方向性も見えてきました。
まだまだ知らないことや勉強しなければならないことがたくさんありますが、1社1社丁寧に向き合い、「この人だったら大丈夫」「いい人に出会えてよかった」と事業者さんからも支援機関さんからも信頼される診断士になるのが目標です。
そして「エース」になることです(笑)
この「エース」とは、以前協会の先輩とお話していた時に、難易度が高い案件は「エースが担当する」というようなことを聞いて、「エース!!かっこぇ~~!!」と思ったんです。
で、私もいつか「エース」になるぞ!!という目標があります。
それから、私の中のエースのイメージは「匠(たくみ)」のイメージでもあります。劇的ビフォーアフターという家のリフォーム番組で、家族の思いを汲み取り、課題を解決するあの「匠」です。
匠は、専門知識と発想力を併せ持ったスペシャリストです。しっかりと家の問題を解決しつつ、家族の歴史や思い出を大切にする斬新なアイディアで、驚きと感動を与えられるところがまさに理想です。そういう仕事ができたらいいなと日々思っています。
ということで、長くなりましたが今後独立しようと思っている方や、診断士ってどんな仕事をしているの?と思っている方に少しでも参考になれば幸いです。
ではまた来年!よいお年を~