こんにちは。中小企業診断士のマスミです。
今日お伝えしたいラクに生きる考え方は、100点とるの無理だから目指さなくていいんだよ、完璧主義だと疲れるよ、ということです。
別に100点とろうと思っていないけど
いやいや、そういう人(犬?)ほど100点を目指そうとしていたりするぞ。
そうなんです。口では100点とろうとしてない、と言っておきながら、100点を目指す行動をしている人は結構いると思います。
そして、100点を目指している人(=カンペキを求めている人)はそのせいで仕事に時間がかかり、人の反応が気になり、うまくいかなかった時の結果を受け入れられず、けっこう疲れると思うのです。
ということで、カンペキを求めることが邪魔をしていることがあるということ、自分を苦しめている原因になっているということを知っていただきたいのです。
どういうことか、さっそくみてみましょう!
- 完璧主義で疲れがちな人
- 間違いを指摘されると言い訳しがちな人
- 人からの評価を気にして落ち込む人
100点の成果物は無いと心得る
仕事をする上で、100点を目指すということは全く悪いことではありません。
ですが、そのために人からの評価を聞くのが怖い、ということはありませんか?
自分が一生懸命考えたことやものが受け入れられなかった時、思うような評価をされなかった時、ついつい言い訳をしてしまったりしていませんか?
それは、100点を取ろうと思っているからです。
その考えを止めるとかなりラクになります。
というのも、上記のような考え、まさしく私がそうでした。
自分が一生懸命考えて、相手のことを思って作った研修メニュー、アンケートの回答が怖かったです。
時間をかけて作っただけあって、ほとんどの人は「とても役に立った!」という評価をしてくれるのですが、中には「そうでもなかった」「難しかった」と正直な評価をする人もいます。
そんな時
理解できない方が悪い、そこまで求められても無理だよ。ターゲットはあなたじゃないんですよ。
などと言い訳をしたり、相手のせいにしていました。(お恥ずかしながら・・・)
なるほどな。
新人や慣れない仕事をしている間はそれほど気にすることは無いと思うが、仕事ができるようになり、人から評価をされるようになると、陥りがちじゃな。
そうなんです。100点を求めてしまうんです。仕事ができないと思われたくないんです。
でも、よくよく考えてみてください。
全員が満点の評価になるはずがありません。
人それぞれ考え方も違いますし、知識量も求めていることも全く同じということはありませんよね。
研修をするだけでなく、何か情報発信をする機会がある人なら同じようなことが言えます。
できるだけ分かりやすく、疑問がわかないよう丁寧に考えたメールの文章、案内文、企画書、いろいろありますが、必ず全員が納得するものを1回で作ることはほぼ無理です。
ですから、どんなことでも100点にはならない、良くて80点と考えておいた方が気がラクです。
1度で80点を取れるものを作れること自体、かなり高い能力を持っています。ですからそれで十分なのです。
かならず残り20点は後から補足したり、手直しをしなければ取れない部分だと考えて、その20点が何なのかを意見を言ってくれた人から吸収すれば良いということです。
もちろん、1回きりしかチャンスが無い場合もあります。研修などはそのいい例です。そこはまた次の研修の課題にすれば良いだけです。
全員が満足しなかったことよりも、8割の人の役に立ったということに目を向ければ良いのです。
私もこれに気づいてから、人からの良くない評価を必要以上に気にすることが無くなりました。
むしろ指摘してくれてありがとうと素直に受け入れられるようになったのです。
ですから、どんなに自分がカンペキだと思ったものも良くて80点なんだ、と思うようにするとラクです。
自分を受け入れる
カンペキを求めがちな人は自分のことを受入れられていない人が多いように思います。
そのため、人からの評価、人から言われたことを受け止められず
いや私そうじゃないし、そんな風に思われてるの心外だし。なんで理解されないの?
などと、何か言われるたびに悩んだりしていました。
私はそもそも「自分を受入れる」ということ自体がどんなことか分かっていませんでした。
自分を受け入れるとは、自分のことを知っているということとは少し違います。
自分の良くない部分は誰しもあると思いますが、人に言えることと人にも言いたくないこと、それから自分では見えない部分がありますよね。
「自分を受入れる」とは、人にも言いたくないことと自分で見えない部分があるんだと認めることです。
『ジョハリの窓』という言葉を聞いたことがある人もいると思いますが、人はみな、自分が認識していないことがあるもので、それがあるのが当たり前です。
ジョハリの窓とは、アメリカの心理学者ジョセフ・ルフトとハリ・インガムによって考案された心理学のモデル。自己分析ツールとして活用されている。ジョハリの窓を使うことにより、自分と他人の認識のズレを発見することができる。人間関係やコミュニケーションを円滑する目的で用いられている。
自分のことは自分が一番知っているんだと思いがちですが、そうではないということですね。
カンペキを求めがちな人は、自分が認識している欠点の中でも①自分で認めていること(人に知られても良い)と②自分も認めたくないこと(人に知られたくない)があります。
そのため、自分で認めたくないことや自分で見えない部分(盲目の窓の部分)に関連する指摘をされると反論したくなるのです。
カンペキに自分の見せ方をコントロールしたいからです。しかしそれが無理なことはお分かりかと思います。
ですから、自分で知らない部分、認めたくない部分も全部ひっくるめて自分なんだ、それでいいんだと認めてあげましょう。それでいいのです。誰もがそうです。
自分が自分のことを全て知っているとは限らないのです。
そして、人の評価をコントロールできると思うのをやめましょう。
それは自分の課題ではありません。アドラー心理学でいう課題の分離です。
アドラー心理学とは、「嫌われる勇気」というベストセラーの基になっている心理学のことじゃ。相手がどう思うかは相手の課題であり、自分の課題ではない、ということじゃな。
そうですね。
ですから、相手がそう思うなら、自分はそう見えるところがあるんだな、とただ認識すれば良いのです。
それが自分にとって好ましくないことだったとしても、それを恥じることはありません。
そのまんまでもいいんです。
人はできない部分、弱い部分に惹かれる
自分の良くないところをそのまま受け入れるといってもなかなか難しいかもしれません。
しかし、できない部分や弱い部分があるから安心して付き合える、心を許せるということはありませんか?
なんでも完璧に見える人、自信満々の人といると自分がダメな人間に思ってしまって近寄りがたいという場合があります。
ですから、素直にできない部分を見せたり、頼ったり、相談したりすることも人とのコミュニケーションでは必要なことです。
もし、こんな自分を出したら嫌われるかもしれないと不安になるのであれば、自分でその部分を受け入れていないからです。
自分を受け入れると、自分もこんなところがあるんだから、他人も完璧じゃないよね、と他人に対しても寛容になれます。ですからやはり「自分を受け入れる」ということが大切ですね。
さいごに
いかがでしたでしょうか。お伝えしたいことをまとめると以下の通りです。
- 最初から100点は取れないから、とりあえず80点でOK。残り20点は人の意見を入れて改善すれば良い。
- 自分の知らない自分、認めたくない部分、それを無いものにせず受け入れること。
- 完璧を目指すけども、完璧じゃなくても大丈夫。その方が心が穏やかで、人に対しても優しくいられるため疲れない。
これは10年前の自分に言いたいことです(笑)
完璧主義でも完璧主義とは認めず、なんなら完璧を目ざして何が悪いの!と思っていました。
自分に対する許容範囲も小さく、そのため他人にも厳しく、イライラしがちで疲れていましたね。
なぜ自分はこんなにイライラすることばかり起こるのかとぼやいていたの~
そうなんですよ。出来事のせいではなく、自分の受け皿が小さいせいだった(笑)
もしそんな人がいたら、少しでもラクに生きられるきっかけになればと思って書きました。ではまた!
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