どうもどうも。中小企業診断士のマスミです。ようこそ。
このサイトはコンサルタントの国家資格、中小企業診断士である私が、経営に関する知識をゆるキャラと共に分かりやすくお伝えしているブログです。
ここでは自己紹介の一環として、日々の出来事や気付きを日記としてまとめています。企業内診断士であった私が独立するにあたってどんなことを考えて何をしてきたか、独立後は何をしているのかを書いています。
前回のブログからだいぶ時間が経ってしまいましたが、今回は診断士の「専門性と強み問題」についてお話しようと思います。
「専門性と強み問題」とは、診断士に合格するとかなり多くの人が、自分の専門性や強みについて考え、彷徨う時期があるということです。
もちろん明確な強みが最初からあり、専門性がはっきりしている方もいます。ただ、診断士になりたての多くの方はこの問題に行き当たるのではないかと思います。
診断士試験では、中小企業は強みを生かすのが王道の戦略と習います。そこで、自分が診断士として活動するにあたっても強みは何なのかを考え、
強みが無い・・・
となりがちです。
そして、「私は誰とでもすぐに仲良くなれる!」や「やると決めたらやる!」などの「人としてのいいところ」を強みとして乗り越えようとしたりします。
あは、あはははは~
この診断士の「専門性と強み問題」について、先日受けたコーチングにより、なんとなく自分の中で答えが出たのでお話してみようと思います。
私の体験談とその時の考えを順を追ってご説明していきますが、そうじゃない、違う、と思う方もいると思います。
診断士になって1年くらいの一個人の考えたことだと思って読んでいただければと思います。来年はまた違った考え方をしているかもしれません。
- 自分の強みが無く、自信が無い人
- 診断士としてどんな仕事をするか明確ではなく、迷っている人
- どうやって専門性を見つければいいのか知りたい人
自分の専門性の無さに愕然とする
診断士に合格してしばらくすると、『診断士×〇〇』という言葉をよく聞きました。
診断士のスキルと何かを掛け合わせて差別化を図るのがいいよということです。
診断士試験の範囲は経営全般に渡り、その中でもどの分野が得意なのかを明確にしたり、他のスキルや知識と掛け合わせることで、自分を指名いただく理由になります。
そこで私は悩みました。
私の〇〇って・・・?
私の経歴は、飲食店でのアルバイト経験と現在の住宅設備メーカーでの代理店営業で、専門的な知識は必要とされない仕事です。
自分の専門性の無さに愕然としました。
実は少し前に転職活動をしていたのですが、その時にも思ったんです。
専門性が何も無い・・・
今の会社に勤めて15年。15年もあれば、専門分野に特化していたらベテランの域です。
今まで何をやってきたのだろう。。私には何もないと思いました。
周りの診断士の皆さんは
金融機関に勤めていたので、財務会計なら任せろ!
購買にいたので原価管理ができます~
などとそれぞれ専門性をすでに持っている人が多いように見えました。
得意なことを見つける
会社以外の診断士仲間と交流が広がるにつれて、私はあることに気づきます。
あれ?なんか当たり前が違う?
私は住宅設備メーカーで働いていますが、部門としては営業部門なので、基本的にほとんどが営業に関わる人たちです。
しかし、診断士になり、営業関係者以外の人達と関わるようになり
自分では当たり前だと思っていたことがそうではないのかもしれないと思いました。
「営業」ってひとつのスキルなのかもしれない・・・
初めて会ったお客様とスムーズにコミュニケーションを取れますし、どういったことを求めているのか、それに対してどんな対応、提案をすれば良いのか特に悩まずに理解しています。
営業としては当たり前のことですが、それを知らない人もいるんだと気づきました。
営業であれば、どんな業界でも基本的なノウハウや心構えはさほど変わらないと思います。
ですので、『私は営業ができる』と認識しました。
そして、営業のノウハウはほとんどがマニュアル化されていません。
最近はTHE MODEL型の営業方法も浸透していますが、まだまだ属人的なのが実情だと思っています。
ということで、このノウハウを言語化して伝えるためにブログを始めました。
診断士試験の範囲だとマーケティングが一番関連が深いので、特にマーケティングについては本を読んで足りない知識を補ったり、webマーケティングセミナーを聞いたり、研究会に入って実践したりと意識的に強化するようにしていきました。
結果的に得意分野にはなりましたが、専門性というには足りないと自覚しています。
専門分野を決めるべきか
営業ができるとはいえ、営業に特化したコンサルタントか?という疑問はあります。
確かに経験もありますが、、営業として全国1位の成績を収めました!などという華々しい結果はありません。
せいぜい会社のエリアの中で表彰されたくらいです。
診断士として営業経験があるのはコンサルを行う上でも、自身の営業でも有効ですが、私を選んでもらう理由になるかというと、どうかなと思いました。
それは私がやりたいことなのかも疑問でした。
まだまだ実務経験も無く、判断する材料が少なかったんですね。
専門性とか方向性を考える以前に、実務経験を積む必要があり、そのためには基本スキルを向上させる必要があると思いました。
それでプロのコンサルタント養成のプロコン塾に通うことにしたんです。
プロコン塾に通うのではなく、どんどん実務経験を積んでその中で強みや専門性を見出していけばいいのではないかという考えもあるとは思います。
ただ、私の会社は副業ができないことの他に、こんなふわっとした知識の状態で「専門家です」と言って支援するのは事業者さんに対して申し訳ないという気持ちが強かったです。
どんどん経験しよう、と思えるまでの勉強が足りていないという自覚がありました。
ですから、もし診断士になったばかりで、周りがどんどん仕事をして経験を積んでいるけれど、自分はできるかな、、などと不安に思っている人がいたら、感覚は人それぞれですから、自分の気持ちに合わせて自分のペースで前進していけばいいのではないかなと私は思います。
専門コンサルと経営コンサル
プロコン塾は診断協会が主催しているプロのコンサルのための塾ですが、いくつもあって内容も様々です。基本的には独立診断士になるために必要な内容が多いです。
私が選ぶ時に基準にしたのは、自分に足りない部分の補完です。
私は営業ができる(と思っている)ので、自分のブランディングやどうやってコンサルとして売っていくか、という内容は不要だと考えていました。
逆に、資金繰りなどの財務系の知識が乏しいので、その部分を強化できて、より実践的ですぐに使える知識やスキルが身に付くという基準で選びました。そんなところを重視して、診断士仲間に聞き込みをして決めました。
持つべきものは診断士仲間です(笑)協会に入る時も色々情報を聞いて入っていますし、本当に感謝しています。
(※プロコン塾の話は別の記事で詳しく書こうかと思っています)
そこで初めて専門コンサルと経営コンサルは違う、という話を聞きました。
正確にはちょっと違う言い方だったかもしれませんが、こんなことを聞きました。
専門コンサルは1つの分野に特化して、細分化された大企業の専門分野にも対応できるコンサルタント。
経営コンサルは、経営を改善するコンサルタント。中小企業全般に対応でき、経営全般の改善のための実践スキルが必要。地域にある「診療所」のイメージ。
(そうなると、専門コンサルは、心臓外科手術のエキスパート的なイメージですね。)
その時に、ああそうかととても納得しました。
私がなりたかったのは経営コンサルタント、地域にある診療所だと。
専門性は無くてもいいんだとほっとしたのを覚えています。
診断士として、経営改善ができるだけのスキルを身に付けよう。まずはそこからだと方向性がはっきりしました。
ただ、やはり自分が好きで得意だと思っている営業やマーケティング分野はさらに磨いていこうと思いました。
実務経験が無いという点は弱みなのでそこはコツコツ経験を積んでいこう、何か機会をいただけるなら何でもやってみようと思いました。
プロコン塾で実践的な話を聞いて演習をしているうちに、申し訳ないというレベルは脱していました。
専門性ではないが強みはある
そして実際に事業者さんの支援をする機会もたびたびいただき、自分にできることはその都度精一杯やってきました。
幸いとても喜んでいただけることがほとんどでしが、やはりまだ、初めての業界、業務が多いので、経験がなくて申し訳ないなあと思っている部分も多少ありました。
それを補うために、毎日、本や動画などで勉強できるところはしていました。
そんな中、コーチングの際に、コーチにこんな話をしました。
私の一番の強みは、アイディアが出せることだと思っているのですが、この強みが生かせる場面まで私は事業者さんと関わっていないので、ただの人なんです。
突然アイディアの話がでてきましたが、これまで登場していないのは、診断士のコンサル業務で使う場面があまりに無かったので、診断士として言える強みだと思っていなかったからです。あと漠然としていますし。
ただ、社会人のスキルとしては強みだということは認識していました。会社の営業でも、いつも他の人がやっていないことばかりやっていました。
それがなぜ強みなんだと気付いたかと言うと、経営改善の実習などで、現状分析は苦労しながらやっていますが、改善のための施策はスラスラ思いつくからです。また、最近事業者さんとお話する機会が増えたため、話を聞いていると、他で聞いた事例と結び付けて、それならこういう方法があるといろいろ思いつくことがあるからです。
それで思い出したんです。新しいことを考えるのが得意だったなと。
そんなこんなで、先ほどの会話になるわけです。
そこでコーチからは、「それって言葉にするとどういうこと?今から伝えていったら?」と言われました。
たしかに・・・別に今から言えば良かった。
と気付きました。
しかしそれがうまく言葉にできなくて、、と悩んだのですが、さんざんコーチとやりとりする中でやっと言葉にできました。
ということでここに言語化しておきます。
私は、物事をつなげてアイディアを生み出す拡大型の思考が強みで、新しいことを考えるのが得意です。女性的な感性を持ちながら、それを論理化できるので、感覚的なアイディアを現実に落とし込めること、コミュニケーションのパイプ役になれることが強みです。
これだけではうまく伝わらないかもしれませんが、聞かれたら補足します。
こうして言語化して変わったことがあります。
経験が少ないことを申し訳ないと思う必要は無いかもしれないという気になりました。だって私にはこんな強みがあるから。
ちょっと強気な言い方ですが(笑)、経験豊富な人がいいというのであれば、他の人に依頼すればいいし、経験よりもアイディア豊富な人がいいというのであれば私を選べばいいということです。
こういった、自分の能力や才能、性格に起因する特徴を強みとして言語化できたら他の人と比べて何かが足りないと考えこんだりする必要は無くなるのではないでしょうか。その強みは経営者さんにとって必要とされるようなものにするのがコツです。
これが本当の差別化のような気がしてきました(笑)
それが私の診断士の強み問題に対する答えです。
この時点では自己評価で、実際には支援してみないと分からないことですが、かと言って、まず言わなければ伝わらないですからね。
自分には本当に何もないんだ、と思う人もいるかもしれませんが絶対にそんなことはありません。以前の私のようにその強みがコンサルタントの仕事と結びついていないだけかもしれません。
だから、強みが無い、と悩んでいたら、一人ではなかなか答えが出ないかもしれませんので友達と話しながら言葉にしていくと良いと思います。
それでしっくりくるものに出会うまでやってみるといいです。
私もまだもっと伝わりやすい言い方がある気がしています。
そして、専門性はまだ無いです。
専門性も無いのに独立するなんてアホだと思いますか?
私は、経営相談にのれて、どんな方法であれ利益改善ができて、一緒に仕事がしたいと思ってもらえる強みと人間性があれば、コンサルタントとして仕事ができるのではないかと思います。コーチングが必要とされているのに似ている気がします。
まあ、独立していないので今のところの想像ですが(笑)
来年自分がどんなことを考えているか楽しみです。
ではまた!
続きはこちらへ。独立するぞ!と決めてからこれまでの行動を振り返りました。