こんにちは。中小企業診断士のマスミです。
メールの書き方、どんなことに注意していますか?
どんなこと?特にないけど
な、なんと!!!!
その人の印象が変わるくらいメールの文章は大事ですよ!
書き方次第でコミュニケーションも良くなりますし、信頼関係も築けます。
ええっそんなに~?
そうなんです。ですから今日はメールの書き方についてお伝えしていきます。
ただし、基本的なマナーということではなく、相手とのコミュニケーションや仕事のやりとりをスムーズにするためのちょっとしたコツのお話です。
- 相手とのメールコミュニケ―ションをスムーズにする方法
- 気持ちよくメールのやり取りができるようになる方法
- メールで良い印象を与える方法
良い印象を与えるメール文章のポイント
メールでのコミュニケーションは、電話や対面でのコミュニケーションよりも気を付けなければならないことがあります。
コミュニケーション手段についての違いは、後でこちらの記事を読んでみてくださいね。
感情が伝わりにくいという点が一番大きな点です。
何も意識せずに文章を書くとぶっきらぼうだったり、なんか感じが悪いと受け取られて印象を悪くする場合があります。
ですから、メールの文章を書く時に気を付けたいことは以下の通りです。
良い印象を与えるメール文章のポイント
- ありがとうから書き始める
- クッション言葉(ビジネス枕詞)を使う
- 語尾をソフトにする
順番に解説していきますね
ありがとうから書き始める
お伝えしたいことはそのまま、どんなメールでもありがとうから書き始めるということです。
- 「ご連絡ありがとうございます。」
- 「お見積りのご依頼ありがとうございます。」
- 「お問い合わせありがとうございます。」
- 「ご対応ありがとうございます。」
- 「先日はお時間いただきありがとうございました。」
お客様へのメールではこのどれかしら当てはまるものがあると思います。
ですから、時と場合に応じてどれかを選んで使いましょう。
え、それだけ?
そうです。このありがとうの1文があると、書いている人がどんな感情で書いているかが伝わります。
実際に見比べてみましょう。
ゆるわだ商事 ゆるわだ社長
いつもお世話になっております。ゆるゆる営業研修のマスミです。
早速ですが、研修内容のご希望などをお聞かせいただければと思います。
来週20日以降でご都合のよい日程をいくつかご指定いただけますか。
よろしくお願いいたします。
ゆるゆる営業研修 マスミ
ゆるわだ商事 ゆるわだ社長
いつもお世話になっております。ゆるゆる営業研修のマスミです。
研修サービスにお問い合わせいただき、ありがとうございます。
早速ですが、研修内容のご希望などをお聞かせいただければと思います。
来週20日以降でご都合のよい日程をいくつかご指定いただけますか。
よろしくお願いいたします。
ゆるゆる営業研修 マスミ
どうでしょうか。ありがとうが入っている2つ目の方がソフトな印象になりますよね。
ほんとだ・・・1つ目は事務的な印象が強い・・
たった1行、ありがとうから始まる言葉を入れるだけで印象がかわりますので、ぜひやってみてください。
クッション言葉(ビジネス枕詞)を使う
クッション言葉って何?
そうですね、まずはその説明からしましょう。
おそらく、皆さん自然と使っている場合もあると思いますが、必要な時に意識して使える方が良いですね。
クッション言葉を使うと、相手に気持ちよく受け入れてもらいやすくなります。
例えば、こんな言葉のことです。
- お忙しいところ恐れ入りますが
- 大変恐縮ですが
- 残念ながら
- 誠に勝手ながら
- お手数ですが
- 差支えなければ
- 失礼ですが
次の項目、語尾を意識すると合わせて例文を紹介しますね。
語尾をソフトにする
これは、お願いやお断りする際の語尾のことです。「お願いします」よりも「お願いできますか」の方がソフトに伝わりますよね。
そんな少しの違いでも全体の文章、書いているあたなの印象が変わります。ですから、この語尾の言い回しをいくつか用意して適宜使えるようにしておくと良いです。
また、同じ語尾を2回重ねると違和感がでますので、バリエーションを持っておいて重ねないように使い分けできると良いですね。
- お願いします⇒お願いできますか、お願いいたしたく存じます、お願いできればと思っております、お願いしてもよろしいでしょうか
- してください⇒していただけますか、していただけますと幸いです、いただきたく存じます、いただけますようお願い申し上げます
- できません⇒いたしかねます。ご対応が難しいです。
存じますってどういうこと?
「存じます」は、「~と思います」の謙譲語だね。より丁寧に言いたい時に使えるよ。
ここでちょっと注意点です。
「お願いできますでしょうか」「していただけますでしょうか」という表現は丁寧語の「です」と「ます」が2つ入った2重敬語となり、文法的には間違いです。使わない方が良いです。
※二重敬語・・・一つの言葉で尊敬語・謙譲語・丁寧語など同じ種類の敬語を二つ重ねて使う表現のこと。間違った使い方。
それから「いただく」と「頂く」の使い分けをしましょう。
「頂く」を使うのは、「もらう、食べる(飲む)」の謙譲語の場合だけです。何かをもらった時以外はひらがなの「いただく」を使いましょう。
間違った敬語とか言葉を知らずに使ってることあるね・・・
そうだね。意外と知らないことあるよね。
一般的には使われていても、間違った文法だと知っている人からすると気になってしまい、言葉を知らない人なんだなと思われる場合があります。間違った言葉は使わないにこしたことはないです。
では、クッション言葉を使って語尾をソフトにした場合にどうなるか例を見てみましょう!
クッション言葉を含む例文
クッション言葉・語尾ソフトありバージョン
ゆるわだ商事 ゆるわだ社長
いつもお世話になっております。ゆるゆる研修のマスミです。
先日はお時間をいただきありがとうございました。
確認事項となっておりました〇月×日の経営法務セミナーですが、あいにく担当者の予定が空いておらず対応いたしかねます。せっかくの機会にご希望に沿えず誠に申し訳ございません。
セミナー日程については3週間前までにご連絡いただけますと調整がスムーズです。
お手数をおかけして大変恐縮ですが再度日程を検討いただけますと幸いです。
何卒よろしくお願いいたします。
この文からクッション言葉と語尾をソフトにする表現を抜いてみましょう。
クッション言葉・語尾ソフトなしバージョン
ゆるわだ商事 ゆるわだ社長
いつもお世話になっております。ゆるゆる研修のマスミです。
確認事項となっておりました〇月×日の経営法務セミナーですが、担当者の予定が空いておらず対応できません。
セミナー日程については3週間前までにご連絡いただけますと調整がスムーズです。
再度日程を検討ください。
よろしくお願いします。
なんかシンプル・・・キツそう・・
そうだね。意味は分かるけど感情が伝わらないね。
会社によってはメールの簡素化を進めていて、くだけたやりとりでも良い場合もあります。ただ、あまりやりとりを頻繁にする相手でなければそういった事情が分かりませんので、丁寧な表現にしておいた方が安心ですね。
良い印象のメール文を書けるようになるには
そうはいってもさ~、うまく書けるのかな~。どういう言葉を考えているうちに時間がすごくかかりそう。。。
そうだね、表現に気を使って返信に時間がかかっていてはお客さんにとっても嬉しくないよね。
目指すべきは、いちいち考えなくてもスラスラとクッション言葉と柔らかい語尾表現を使えることですね。
その訓練方法をお伝えしましょう。
今日お話しした、「クッション言葉」と「柔らかい語尾表現」を意識して、他人からのメールを読むことです。
意識を変えれば今までスルーしていた言葉が目に入るようになります。そうしているうちに自分も自然とその言葉が使えるようになります。
ですから、表現に時間をかけて文章を書く必要はありません。簡単ですね。
たしかに・・・言われてみたらやたらとクッション言葉と語尾の表現が気になって目につくようになった。
会社のメールでもこういったソフトな表現が得意な人がきっといます。その人が使う言葉をマネすれば良いですし、会社でなくても、メルマガやお店からの連絡メールも参考になります。
一番参考になるのは、トラブル時の謝罪メールです。訓練された人がより誠意が伝わるような表現を使っているので、トラブル自体は嫌ですが、メールの文章から学ばせてもらいましょう。
まとめ
では今日のまとめです。
良い印象を与えるメール文章のポイント
- ありがとうから書き始める
- クッション言葉(ビジネス枕詞)を使う
- 語尾をソフトにする
ありがとうから書き始めることはすぐにできますね。
そしてクッション言葉を使う、語尾をソフトにする、についてはまずはどんな言葉や表現があるかを知ること、そしてそれらを意識して他人からのメールを読むこと、これをしていると使えるようになります。
クッション言葉と語尾の表現はさまざまありますが、よく使われるものを挙げておきます。
クッション言葉(ビジネス枕言葉)一覧
依頼する時
- お忙しいところ恐れ入りますが
- 大変恐縮ですが
- お手数をおかけしますが
- お手数ですが
- たびたび申し訳ございませんが
断る時
- 残念ながら
- せっかくの機会ですが
- ご希望に添えず申し訳ございませんが
- あいにく
聞く、質問する時
- 失礼ですが
- もし差支えなければ
- 可能な範囲で
- 可能であれば
- よろしければ
ソフトな語尾表現へ言い換え一覧
お願いします
- お願いできますか
- お願いいたしたく存じます
- お願いできればと思っております
- お願いしてもよろしいでしょうか
してください
- していただけますか
- していただけますと幸いです
- いただきたく存じます
- いただけますようお願い申し上げます
できません
- いたしかねます。
- 対応が難しいです。
お断りします
- 見送らせていただきます
- お見送りいたします
- またの機会とさせていただきます
いかがでしたか?
ぜひ、日ごろのメールのやりとりに取り入れて
気持ち良いメールコミュニケーションがとれるようになりましょう!