どうもどうも。中小企業診断士のマスミです。ようこそ。
このサイトはコンサルタントの国家資格、中小企業診断士である私が、経営に関する知識をゆるキャラと共に分かりやすくお伝えしているブログです。
ここでは自己紹介の一環として、日々の出来事や気付きを日記としてまとめています。企業内診断士であった私が独立するにあたってどんなことを考えて何をしてきたか、独立後は何をしているのかを書いています。
2023年5月に独立して、おかげさまで1年やってこられました。ありがとうございます。
2024年も終わりを迎えようとしていますので、ここまでの振り返りをしたいと思います。1月から6月まではこちらの記事をご覧ください。
企業内にいた時に独立しようとしてから今まではこちらに全て記載しています。もし興味ある方がいましたらどうぞ。
ただ、けっこう長いと思います(笑)
では、2024年後半、いってみよう!
- 独立2年目の仕事の仕方
- 経営改善や事業再生の仕事内容
この時期のテーマ
前半の記事でもお伝えしていますが、独立2年目のテーマは次の通りです。後半も引き続きです。
- 経営改善計画策定、事業再生計画策定支援の仕事をひとりでできるようになる
- デザインの勉強をする
こんな目標を年始に立てたからか、目標達成に必要な経験をたくさんさせていただくことになりました。
経営改善や事業再生はの仕事内容については以下を参照ください。
経営改善計画策定・事業再生計画策定の仕事とは
それぞれ違いはあるのですが、合わせて大まかに仕事内容を説明します。
経営状態が悪化して、資金繰りが厳しくなっている事業者さんが、金融支援を受けるために必要な事業調査や収支計画を作る仕事です。
金融支援というのは、返済を止めてもらったり、返済額を変えるなどの条件変更をしたり、債権カットなど、金融機関に何かしら協力してもらうこと全般を言います。
専門家として具体的にやることは、まずは事業全体のヒアリングをして、報告書としてまとめます。
決算書10期分の分析、外部環境分析、内部環境は経営者や組織、マーケティング、生産、店舗状況などの分析をします。
それをふまえて、収益を上げるためにどんな取り組みをすればよいかを事業者さんと考えて、アクションプランを作ります。
そして売上や利益はこの先3年、5年でどうなるかを考え、必要となる金融支援の内容を入れて収支計画を作り、返済計画や資金繰り表、必要に応じてBSなども作ります。
色々計画の名前に違いがあるのは、ざっくり言うと、どこまで詳しく調査するかや資料をどれくらい必要とするかによります。
いずれも「中小企業活性化協議会」が関わっていて、これらの作業についての専門家の費用は国が補助金を出し、事業者さんが支払う金額を減らしてくれています。
ヒアリングから報告書作成、計画作成、金融機関に説明して合意、まで半年から1年くらいはかかります。
まあざっとこんな内容です。だいぶまとめてざっくりした説明なのでご容赦ください。
前回の記事にも書いていますが、6月にはかなりたくさんの案件に携わっていました。
6月時点の仕事内容をおさらいしておきます。
- 週1の窓口相談
- 経営改善計画策定支援B社
- 事業再生(事業DD・計画策定)C社
- 事業再生(事業DD・計画策定)D社
- 事業再生(事業DD・計画策定)E社
- 専門家派遣(採用・育成など)年間8回訪問予定
- 専門家派遣(WEBマーケ、採用)年間10回訪問予定
- 専門家派遣(収益力向上)年間10回訪問予定
- 専門家派遣(販路拡大)あと1回訪問
- 顧問先2社
- (週1デザインスクール)
計画策定の支援をした事業者さんの顧問になったので、顧問先が2社に増えました。
専門家派遣も年間で8回、10回と毎月訪問する事業者さんが多いため、計画策定中の事業者さんと合わせて10社と関わっていました。
さらにデザインスクールの課題を毎週提出しているんです。我ながらよくやったよ、、と思います。
ちなみに、昨年の独立1年目の振り返り記事を見てみましたが、昨年は今年よりもセミナー講師が多かったみたいです。だいぶ仕事内容が変わりましたね。
気になった方はこちらをどうぞ
では、7月からはどうなったのかをお話ししていきます。
7月 計画策定支援に必死
7月は、上記の他に、6月後半にいただいた事業再生F社と、経営改善計画策定支援G社がスタートしました。
すでに計画策定は4社行っていたところですが、そのうち2社の事業DDはほぼ終わっていたので、なんとか時間を作れるかな、、というところでした。
事業再生C社については、事業DDのほとんどを私が担当していて、最後かなり追い込まれましたが、7月中には提出できました。次はDDの内容について、協議会と事業者さんとミーティングになります。8月の予定です。
その他、計画策定の打合せ、資料作成、支援先訪問、、とあれこれやっていました。
だいぶまとめたね
今、カレンダーを見返して記憶を辿って書いていますが、正直、あまり記憶がないんですよね。。
初めて担当する業務ばかりで、とにかく必死で資料を作ったり、準備をしたりしていたと思います。
そして、いろいろな人と関わりながら仕事をしているので、緊張感もあってメンタル的にはひどい状態でした。
その時の状況と、改善したことはこちらの記事にまとめてあります。
8月 引き続き計画策定など
そんなメンタルの中、8月も継続して計画策定をしていたわけですが、事業者さんごとに進捗をお伝えします。
【経営改善計画B社】
3月から継続して計画策定支援をしてきた計画がほぼ完成しました。
私が所属している診断士協会では、作成した計画について、他の診断士のチェックとフィードバックをいただくシステムなのですが、初めて体験して、色々と指摘していただき、素直にとても勉強になったと思いました。
次は金融機関とのバンクミーティングです。
【事業再生C社】
事業再生C社について、私はDDの打合せに参加できませんでしたが、次の計画策定に向けた打合せは進めていました。
今回の事業再生C社の場合については、次のようなスケジュールと分担で行いました。分担はそれぞれのチームで違うと思いますが参考までに。
事業DDは診断士、財務DDは会計士や税理士が行っている。
活性化協議会と事業者さんと専門家(私たち)でDDの内容について打合せ
金融機関も含めてDDの報告会
営業利益までは診断士で作り、返済計画や減価償却、税金などについては財務担当者(会計士など)が作成。最後に私がまとめる。
事業DDと同様、協議会、事業者さん、専門家で打合せ。
金融機関に説明。
関係する金融機関全ての合意を得られたら、計画策定支援は一旦終了
事業再生の場合は、だいたいはこんな流れです。三者打合せは行わない県もあると思います。「事業再生」ではなく、「経営改善計画(405事業)の場合は、バンクミーティングは1回だけです。
【事業再生D社】
事業DDの締め切りが8月でしたので、なんとか作成して、一緒にやっている先輩に提出して全体をまとめてもらい、事業者さんとも内容擦り合わせをして、協議会へ提出しました。
事業DDについては改善の方向性も擦り合わせできて比較的順調でしたが、製造業だったので、原価計算の方法を分かりやすく事業者さんに伝え、適正価格で見積りができるような方法を提案することにだいぶ苦労しました。
製品の種類がいくつもあって原価計算が複雑で見積りも難しいんです。
見積りフォーマットを何度も作り直し、どうすれば完結で分かりやすく簡単に使えるものになるだろうかと試行錯誤しました。
最後、まだ改善の余地はありますが、だいぶ理解していただき、作成したフォーマットも使って見積りしていただいています。
【事業再生E社】
E社のヒアリング、資料作成がスタートしました。
事業DD作成のためのヒアリングがメインではありますが、上記のD社のように、社長が疑問に思っていることや、知りたいことがあれば、その都度答えたり、データを調べたりしています。
今回も、適正価格の見積りや原価計算について知りたいということだったので、会社のデータをいただいて社長と一緒にその場で計算しました。こういうことが知りたかったと喜んでいただけたので良かったです。
事業DDの報告書についても、作成を進めていました。
【事業再生F社】
先月からスタートしたF社ですが、当初私がメインで担当することになっていたのですが、先輩と日程が合わせられなかったため、担当から外れたようなかたちになりました。なかなか難しいですね。
【経営改善計画G社】
元々ヒアリングに同席できる時だけでいいよ、ということでしたが、8月は1回同席しました。その他に外部環境をまとめて提出しました。G社についても、この後はほとんど同席できていないです。
【その他専門家派遣、顧問先等】
専門家派遣や、顧問先訪問は継続なので、月1で訪問して、進捗確認や次の課題について打合せをするなどを行っていました。
8月はお盆休みで訪問が少なかったので、比較的作業時間がとれました。
あと、6月頃に始めたYouTubeの撮影もしました。↓こちらは同じ千葉県の診断士仲間とお気楽にやっているチャンネルです。
https://www.youtube.com/@yurutiba
撮影は不定期で、集まってごはんを食べて撮影しない日もある、くらいのゆるい感じです。
そんな仲間がいることがありがたいですね笑
9月 経営改善計画H社の登場、専門家派遣増える
経営改善計画B社はほとんど完了し、残すはバンクミーティングのみとなって、一段落だな、と思っていた時、新たにH社の依頼をいただきました。
これほんとにずっとなんですが、仕事が1つ終わるとすぐ次の仕事の話をいただきます。
本当にありがたいことです。(ちょっと休みたい気もしますが、、、)
金融機関が多く少し難易度が高いということで、先輩と一緒に担当することになりました。
B社の時に初めて手続きを聞きながら行っていたので、今回は最初からひとりでやります。
基本的には資料作成も手続きも私が担当しますが、先輩には分からないことがあった時にすぐ教えていただけるので安心ですし、ありがたいです。
ちなみにこの頃にはだいぶメンタルが復活しています。
自分自身が明るくいられるようになったから仕事の話が来たとも思えます。
そういうことあるよね
こんな顔している人より
笑顔でいる人の方が
仕事を頼みたくなりますしね
【事業再生C社】
こちらは、上述の通りのスケジュールで動いていました。比較的予定通りに進んでいました。
【事業再生D社】
事業DDを提出してから、協議会から連絡が空いて、急遽バンクミーティングの日程調整が来たので、日程が合わず参加できませんでした。
代わりに先輩に参加していただきましたが、急ぎで計画についても作成しないといけないということでした。
【セミナー】
9月はセミナーを3件行いました。内容は、マーケティングやSNS、職場の整理収納などについてです。
以前コンテンツを作成していたので、改めて作成しなおすことは必要なかったので、助かりました。
【専門家派遣】
新たに専門家派遣の依頼を2件いただきました。私の前職に関連する事業者さんと、エステ業の創業支援です。
前者は2回、後者については2月までに6回訪問することとなりました。まあ、なんとか行けるでしょう。
強くなってる!
そう、以前の私は仕事をいただくたびに
私にできるの?!
と思っていたのですが、さすがに状況に慣れてきた感はあります。
というのも、会社員の時は、やったことがない仕事なんて依頼されないので、初めての仕事をいただくたびに不安を感じていたのですが、診断士の仕事なんて基本そんなことばかりだと理解したからです。
不安になるなら対策を考えてそれをやる、以上、です。
(そんなにすっぱりいかない時もありますが)
10月 初のバンクミーティング
10月初旬に、3月から行っていた経営改善計画B社の計画が完了し、バンクミーティングを行いました。
初めて私がメインで担当し、ほぼひとりで作成した資料を元に、初めて私が説明をしました。
よっ、初めてづくし!
と言っても、偶然にも普段よくやりとりしている保証協会の方が担当で、ずっと打合せしていたメイン行の担当者1名、それに社長と協会の先輩と私、というだいぶ緊張せずに行えるメンバーでした。
無事に完了し、10月末には合意も得られていったん終了です。
あとは協議会に計画策定の費用請求の手続きをして、支払いをしていただいて完了、となるのですが、、、
色々と必要な書類があり、あれが足りない、これがまだだった!とだいぶバタバタしまして。。
結局、申請したのが11月になりました。
先のことを考えて準備しないとこうなるんだとよくわかりました。
初めてだったので要領が分からず今回は仕方ないので、次からは段取りよくやろうと誓いました。
そろそろ、ここまで、B社、C社、D社・・・とたくさん出てきて、何がどうなってどこまでいっているんだ、とお思いでしょう。
そうです。私も分からなくなってきたのでガントチャートにしていました。
それから、10月には専門家派遣で収益力改善計画策定支援の依頼をいただきました。
仕事が1つ終わるとすぐ次の仕事の話をいただきます。
本当にありがたいことです。(ちょっと休みたい気もしますが、、、)
今回の依頼は、全5回で計画策定と事業の改善策まで検討するので、だいぶタイトなスケジュールなのですが、私が今年運送業の支援が多いということで指名していただいたので、お引き受けしました。
そんなに受けて大丈夫なのか、と多少心配はあったかもしれませんが、6月7月がハードすぎて、それに比べたらマシだ、と思えるようになっていました。
11月 初の計画策定(詳細)
【事業再生D社】
D社は計画策定フェーズに入っていました。収益計画を作成していきます。
ただ、今回はいつも会計士さんに担当していただいている返済計画や税金の計算、減価償却なども全て診断士が担当することになっていました。
しかも子会社があるので連結です。決算月も税抜きか税込みかも違う。。ということで、先輩に助っ人に入ってもらい、教わりながら分担させてもらいました。
しかし大変そうだなとは思っていましたが、予想をはるかに超える手間の多さ!!!
何が大変なのかというと、こちらの数字を変えるとあっちが変わり、そうするとこっちも変わり、、、、と連動しまくっているので、修正が大変なんです。
協議会から後から要望があって直す場合もありますし、こちらのミスで直す場合もあります。
いずれにしても、最後に資料にまとめるのは私の役割なので、何かあるたびに全部やりなおしです。
計画書完成~!と終了したと思ってから20回くらいは作り直しました。メンタルが鬼強になりました。
ただ、これまでよく理解できていなかった税金計算や保証料の償却、連結の仕方が分かるようになったので、苦労した甲斐はめちゃくちゃありました。
乗り越えたらプラスしかないです
【事業再生C社】
C社は合意まで進みましたのでいったん完了です。今後はマーケティングを中心に顧問として支援を継続することになりました。
と一息ついた頃、新たに経営改善計画策定支援のお話をいただきました。
何度も言っていますが、1件終わるとまた1件。
本当にありがたいことです。(少し休みたい気もしますが、、)
そして、専門家派遣で訪問していた先が経営改善計画策定をすることになったので、引き続き私が担当させていただくことになりました。
ということで、経営改善計画の手続きを2社進めていましたが、なんやかんや書類が多かったり、書く項目が多かったりで、とにかく申請の間違いが多いんです。。(私が悪い)
なぜこんなミスを!!と自分でつっこみたくなるような凡ミスをして凹んだりしていますが、ひとりで担当できるようになったことは大きな前進ですね。
その他の計画策定中の事業者さんについてはヒアリングして資料作成を進めています。トラブルで中断しているところもありました。
顧問先については、毎月訪問して、アクションプランを元に実施事項の確認と改善方法などを打ち合わせし、次月の実施事項を決める、といったことをしています。
前期が営業赤字で苦しい状況の時に計画を作った顧問先の社長からは、黒字化したんです!!と報告をいただけたのがとても嬉しかったです。
それから、知人を通じてホームページ制作ができないかと1件相談いただいたんですね。
とてもじゃないですが、この状態では無理なので、お断りしようと思ったのですが、直接事業者さんに話を聞いてみないと状況も依頼内容も分からないので、一度打合せすることになりました。
そこでお話を聞いたところ、ホームページのリニューアルの他に、ロゴやイラスト、パンフレットなども作りたいというようなことだったんです。
はっ
そう、今回のブログでほぼ触れていませんでしたが、私は今グラフィックデザインのスクールに通っているのです。
まさにその経験とそこの仲間の力が生かせる仕事ではないですか。
ということで、事業者さんに数人のチームで担当させていただくことを了解いただき、また、期限も長期でみてくれていいよという神依頼だったので、お引き受けすることにしました。
勉強中とはいえ、スクールのみんなはとても素晴らしいデザインができますし、20代の若い子がいるので、採用ページでは求職者視点の意見も入れられるので、事業者さんにとってもメリットが大きいと思います。
それに、デザイナーになりたいと真剣に勉強している子たちにとっても、良い機会だと思いました。
コンサルとデザイナー両方の視点が入った良いHPを作りたいと思っています。
あとは、今年数回行っているマーケティングとSNSセミナーが11月でほぼ終わりました。そこからつながって12月に専門家派遣で1社訪問予定です。
12月 再生のバンクミーティング
計画づくりに苦労した事業再生D社は12月初旬に計画のバンクミーティングを行いました。いつもは会計士さんが話している返済計画や財務三表の内容も全部私が説明をしました。
事業再生のバンクミーティングで話すのは初めてなので緊張するかなと思いましたが、全く緊張しませんでした。
一度金融機関と打合せをしていましたし、何度も修正しすぎて、全体を一番理解しているのは私だというナゾの自信があったからです。
その場にいる人ができるだけ理解しやすいように伝えるべきことを伝えようとしか考えていませんでした。
ということで無事バンクミーティングは終了し、その後多少修正はありましたが、それも提出して今は同意を待っている状態です。
そんな時、、、、
そう、一段落ついた頃、1件経営改善計画の依頼をいただきました。
あと、専門家派遣の話も2社いただきましたが、訪問は来月以降になりました。
1件終わればまた1件、ありがたいことです。
さいごに
ということで、独立2年目の後半を振り返ってみました。
独立診断士はどんな仕事をどれくらいやっているのかと気になっている人の参考になればと思います。
こうして書いてみると、2年目の仕事内容は、1年前と変わりましたね。改善計画の仕事が増えました。
元々やりたかった仕事で勉強していたことなので、そちらの方向に進んでいますね。
細かく数字を分析したり、資料を作成したりすることが好きなので楽しく仕事をさせていただいています。
1件終わるとまた1件、と何度も書いていますが、本当にありがたいですね。
その理由として、タイミングはたまたまなんだと思いますが、今できることを全力でやった結果を評価してくれた人がいたからだと思います。1件の仕事でどれだけ満足度を高めるかがかなり重要ですね。
逆に言うと、1件悪い評価を得ると、そこから悪い影響が広がるともある、ということです。
ですから、1件1件、1社1社、丁寧に真剣に事業者さんにとってプラスになる仕事をしていきたいですね。
お互いがんばりましょう!
来年は、デザインスクールが終わり、窓口相談も3月までで少し時間の余裕ができるので、コンテンツの整理と、新しい勉強をしたいです。
予定としては、銀行対応と、組織づくりのコーチングを勉強して、余裕があれば業務効率化のためのGoogle活用について勉強するつもりです。
ではまた来年!
よいお年を!